山陰地方を訪ねて  「城崎にて」

 今回の旅は志賀直哉の小説「城の崎にて」で有名な「城崎温泉」に行ってきました。兵庫県日本海にほぼ面した温泉で1400年と歴史は古く文書では10世紀初めに、古今和歌集城崎温泉を詠まれた歌が収められているそうです。
 以前家族で出かけたことがありましたが、ずいぶん昔のことで観光バスのツアーで行ったので、今回は、自分たちの行きたい所に立ち寄りながら行くことにしました。
 
 まずは、京都の「天橋立」に行きました。天気もよく「笠松公園」のリフトに乗り頂上に着くと天橋立がとても良く見えました。「股のぞき」もきちんとした台が設けられ写真のようによく見えました。天橋立は昔の書籍『丹後国風土記』にイザナギが天へ通うために作ったものと記されているようです。股のぞきを行うことで、天地が逆転し、細長く延びた松林が一瞬天にかかるような情景を愉しむことができるとされ、明治後期ごろに観光事業活性化の一環として喧伝されたそうで、観光客を通して広まったようです。笠松公園のマスコットキャラの「かさぼう」君とツーショットで写真におさまりました。



  つづいて以前から行ってみたかった漁師さんの家の一階が船着き場になっているという伊根の舟屋(いねのふなや)に行きました。京都府与謝郡伊根町の伊根地区にある民家の種類のひとつで舟屋から見る海の景観、海から見る舟屋の景観が美しいため、伊根町の代表的な観光スポットとなっています。
 近年では伊根町内での映画やドラマのロケがあり「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」「釣りバカ日誌5」など全国に名が知られていて舟屋は江戸時代中期頃から存在しているものもあるそうです。
 観覧船が出ていて、のどかな湾内を舟屋を見ながら廻るのも面白かったです。かもめに餌をあげると写真のようにすぐ近くまでついてきました。


 観覧船に乗った後、伊根の小高い丘にある展望台に行ってみました。海から見るのとまた違って、心地良い風の吹く中、上から伊根の舟屋や観覧船を見渡すのも気持ち良かったです。展望台には、食堂があったり土産物屋があったりモニュメントがあったりととても素敵な場所になっていました。展望台の2階にベランダのようになっている食事どころがあり、外の空気を吸いながら、食事をしました。きれいな海を見ながらの食事は最高でした。


      



 途中「山陰海岸ジオラパーク」といって山陰海岸の風光明媚な所にモニュメントがあったり展望台があったりしたので寄っていきました。日本海も今日は穏やかで水も澄んでいて一箇所は、ギリシャに来たような石柱がデザインされていてあおぞらにマッチしていて絵になりました。北海道で見たような岩がコバルトブルーの海と紺碧の空とのコントラストの中とても美しく見えました。海は、人の心を穏やかに又感動させてくれますね。生命は、海から発生したとよく言われますが、本当にこころを癒してくれます。




 
 

山陰海岸ジオラパーク」の一部として「琴引の鳴砂」と言って砂を瓶などに入れて振ると「キュッ。キュッ。」と鳴る砂が世界中に何箇所かあるそうでここ「琴引」にもそういう砂があり展示会館がありました。また王寿園のように海がめが来る海岸でもあるようで、皆さんが知っている「浦島太郎」のお話の発祥の地でもあるようです。日本海側の島根県鳥取県兵庫県京都府を旅してみると結構昔話の舞台になっているところが多いのに気付かされます。昔は、太平洋側より日本側沿いの方が発展していたのかもしれませんね。




 城崎に入り、「城崎マリンワールド」に行きました。私は、花も好きですが、動物も大好きで(本当は自然に暮らすのが一番だと思いますが)動物園やマリンパークがあるとできるだけ寄って行きます。「城崎マリンワールド」も海に面していて自然の海岸を生かしたつくりになっていました。ヒトデやアメフラシなど日頃触れない生き物が手にとって観られるようなコーナーもあって子供たちも楽しそうに観察していました。園の中に、釣堀があってお客さんがつった魚は、すぐ横に料理してくれるコーナーがあり唐揚げにして食べていました。
 また、アザラシやイルカの曲芸も楽しく観て楽しみました。イルカやアシカの賢さには、びっくりしますね。


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 いろいろ楽しんだ後、城崎温泉に向いました。以前来た時とは景色がだいぶ変わっていました。とても洗練され都会的なお店がたくさんあり、賑やかで思った以上に若い人向けの温泉地になっていました。城崎温泉の特徴は、泊まる旅館のお風呂もいいですが、外湯といって、温泉街に点在するいろいろな特徴のある温泉に入れることです。各旅館が、どこの湯にも入れるような「お札付の温泉グッズ」を用意し、一泊二日の間何回でも外湯に入れるので、何倍か楽しめる温泉になっていました。二日間で外湯に3か所入りました。湯もそれぞれ若干違う感じがして、各お風呂ごとお地蔵さんがある「地蔵の湯」とか個性のある呼び名になっていました。サウナがあったり露天風呂があったり洞窟の湯があったりととても面白かったです。浴衣で街を歩くのも運動にもなるし温泉に来たーという感じになりますよね。城崎では浴衣を着て下駄を履くのが正装と言われていて、浴衣の模様で旅館が分かるとその旅館の下駄を差し出す下足番もいます。 また温泉郷に設置されている7ヶ所の外湯では観光客向けに当日最初の入湯者に一番札を配布しているようです。


           


 お湯も豊富で、掛け流しの湯になっていました。街の中には、温泉の湯が飲めるようになった場所があり写真にあるようなデザイン的にも素敵なコーナーになっていました。また、外湯の入り口に足湯があり、お風呂に入らなくても無料で足湯に入ることができ、日帰りの観光客も楽しんでいました。

   


 
 また、宿泊した旅館では無料で貸切風呂が借りられるようになっていて、私はお花のお風呂に入りました。以前三朝温泉で入った「バラのお風呂」同様とても優雅な気持ちになりました。日本の温泉のサービスには本当にびっくりです。極楽極楽!


    


 
次の日は、朝食の前の朝のうちにもう一度外湯に入り、朝食後一度チェックアウトをした後、温泉街を歩きお土産やさんを見たり、ジェラートを食べたりゆったり過ごしました。作家の志賀直哉が実際宿泊したと言う「三木屋」が、今現在も営業されていて伝統を感じました。消防署の看板も温泉街とあってなかなか粋な看板が掛かっていました。



          




11時ごろ旅館を出て、まずすぐ近くにある「玄武洞公園」玄武岩でできた洞窟によりました。玄武洞は160万年前に起こった火山活動によって、山頂から流れ出したマグマが冷えて固まる時に規則正しいきれいな割れ目を作り出した物だそうです。6000年前、波に洗われて姿を現し、人が石を取ったために洞となったもので、数知れない六角形の玄武岩が積み上げられて不思議な美しさを見せています。高さも人よりもはるかに高く自然の壮大さに感激。
 玄武洞の名は江戸時代の文化4年(1807)6月25日、幕府の儒官、柴野栗山によって命名され、また明治17年(1884)岩石の日本名を定めるとき、東京大学の小藤文次郎博士が玄武洞の名を用いて玄武岩命名し、今日の岩石名となったそうです。奈良の飛鳥方面にある玄武や龍の模様に煮ている大きな岩があり圧巻でした。

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 その後、藤の花のきれいな「大町藤公園」に寄りました。藤色だけでなく白色の藤もありそれぞれきれいでした。5月中だったので、鯉のぼりも元気よく泳いでいました。大勢の人が来ていましたが広々とした公園で、ゆっくり見ることができました。


           


 また近くに「ライラック」と言う名前の自家製アイスクリーム屋さんがあって店の前の庭に「ライラックの花」が咲いていました。庭にテーブルと椅子が置いてあってお客さんが日向ぼっこをしながらコーヒーを飲んだりアイスを食べたりゆったりと過ごしていました。

    


 続いて、そばで有名な「出石市」に行き美味しいおそばと時代劇に出てきそうな日本独特の時計台を見ました。昔はお城があったそうで、今は出石城址の前にある城下町が観光客で溢れていました。天候にも恵まれ暑い日で皆さん行列になって美味しそうなジェラートを食べられたり、お土産を買ったりして楽しんでおられました。


        


 今回の旅行に行く時もう一箇所見たいところがありました。以前雑誌で「日本のマチュピチュ」といわれる「天空の城 竹田城址」があると知ってぜひ見ておきたいと思ったのです。日本にこんな所があるとは知らず、びっくりしました。この日は、少し霞んでいて見にくかったですが、冬の空気が澄み切ったときはとても幻想的に見えるそうです。こんな高い所によくお城を建てたものだと日本人として誇らしくもありました。お城が残っていたらどんなに素晴らしかったかと思いました。日本の中には、このようにお城が明治維新の頃取り壊されているところがあり残念に思います。


         


 「竹田城址」を後にして、芝桜がきれいに咲いているという兵庫県三田市にある「永沢寺の花のじゅうたん」というお庭に行ってみました。今年は春に雨が多くいつも見に行っている静岡の芝桜公園もあまり咲きそろわず終わってしまったので、楽しみに行ってみました。広さはそんなに広くはなかったですが、いろいろな種類の芝桜が咲いていてきれいなお庭でした。このお庭は四季を通して、みずばしょうや花ショウブ・ボタン・そばの花などいろいろな花を楽しむことができるそうです。

              
 

 旅の終わりに今回は、有馬温泉にある日帰り風呂もある「太閤の湯」に寄る事にしました。有馬温泉は、兵庫県神戸市の北側にあり温泉の種類は、「金の湯」「銀の湯」という呼び名で有名です。
 

   

 「金の湯」の泉質は、含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉で、透明な源泉が鉄分を多く含んでおり、空気に触れると酸化して赤褐色になります。また海水の3倍の塩分を含んでいます。
 「 銀の湯」の泉質は、単純二酸化炭素鉱泉・単純放射能温泉で、無色透明の炭酸泉とラジウム泉を源泉とし、大浴場は秀吉が入ったといわれる岩風呂をイメージして作られています。

 「太閤の湯」は、岩盤浴あり露天風呂・岩風呂・足湯ありで、とても洗練されていて、お湯の種類も豊富でサウナなども衛生的でいろいろなサービスも行われ充実感がありました。
 ゆったりと温泉につかり運転の疲れを取って 豊橋へと岐路に着きました。

 
 旅を終えこのように旅行記にまとめてみると、いろいろな所に行って、いろいろな物を見て、たくさんの知識と感動をいただいているなあとあらためて感じました。これも健康でいさせていただいてるおかげだなあと思いますし、これからもこのように旅行に出かけたり、楽しくお仕事をさせていただけるよう健康管理をしっかりとしていきたいと思う今日この頃です。