「夢の九州旅行」その3

 九州旅行も中盤戦に入りましたが、私たちは元気いっぱい。次の目的地「高千穂峡」へと向かいました。途中、江戸時代に構築されたという熊本県の「通潤橋」に寄りました。とてもよい天気で、眼鏡橋の間から見える風景がとても鮮やかに見えました。このような灌漑用の建築物が19世紀・江戸時代に造られたなんて、日本の技術は素晴らしいと思いました。時々橋の真ん中より用水が放水されて雄大な光景が見られるそうです。
 

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  のどかな田園風景の中、ドライブしていくと、だんだん神聖な場所に近づいていく感じがしてきました。「高千穂峡」は、ご存知の通り「神が住む里」と言われる所です。和歌山県熊野古道奈良県斑鳩の里と似たようなオーラを感じさせる風景と雰囲気になってきました。高千穂峡は、私が高校の卒業記念に従姉妹と家族以外と初めて旅行に行った想い出の場所で、特に楽しみにしていた所です。その頃は、山の奥の奥にあるとにかく神秘的な渓谷という印象でした。今はどうなっているのかなと言う期待と観光地化され変わってしまったかなと言うちょっぴり不安な気持ちでした。途中は、車も少なく軽快に車を進めました。ついに高千穂峡に到着しました。駐車場には、さっきまで私たちの車だけかと思っていたのに、結構な数の車が止まっていました。今回は、高千穂峡を橋の上から見るのではなく、渓谷の下から眺めたいと思いボートに乗ることにしました。夏休み中は、ボート乗り場も行列ができていたそうですが、夏休みも終わった平日の日でしたので、並ぶこともなくすぐボートに乗ることができました。久しぶりのボートと想い出の高千穂峡の景色に感激しました。以前の印象より、道も良くなり観光地化され、渓谷も思ったより小さく感じましたが、やはり渓谷や滝の景色は、思ったとおり神秘的でした。滝の下にいると猛暑など忘れてしまうような爽やかな風を感じ、滝の音の中しばらくそこに留まっていたいと思いました。ここに来られて良かったなーと幸せな気持ちになりました。はじめは、ボートの数も少なかったのにだんだん増えてきました。1時間があっという間に過ぎボートを返す時間になりました。とても想い出に残る一時でした。



 昼食は、高千穂峡の町にある高千穂牛の美味しい店「和」によりました。とても親切で店内も清潔な高級感のあるお店でした。お肉も美味しかったです。美味しいステーキランチを取りパワーを取り戻し、次の場所阿蘇山に向いました。



 途中のドライブウェイは、写真のように新緑の山々と牧草の中にあり、ドライブしていてとても気持ちのよい風を感じることができました。しばらく行くと、広ーい牧場が見えてきました。阿蘇の外輪山に囲まれた景色の中、のんびりと牧草を食んでいる幸せそうな牛が放牧されていました。阿蘇の外輪山が見え、写真にあるような緑豊かな牧草の中にいると、とてもゆったりした気持ちになれました。もっといたいと思いましたが、次の阿蘇山に向いました。

 
阿蘇山に近づくにつれて、硫黄(イオウ)の匂いがしてきました。私は、温泉特有の硫黄の香りが好きなのでわくわくしてきました。以前来た時は、霧でお釜が見えなかったので今回はどうかなと思っていましたがなんとかお釜の中まで見えました。お釜の中まで見えはしましたが、風が強く火山から発生する煙りが瞬く間に広がっていきます。火口の周りには、噴火した時に逃げ込む避難所があり、ちょっぴり緊迫感がありました。霧と雲が広がってきたので移動することにしました。


  以前来た時見られなかったお気に入りの所がもう一つありまして、今回はゆっくり見ることができました。それが、写真にある「米塚」です。山の形が可愛くて、伊豆の「大室山」を小さく緑を濃くしたような山で、見ているだけでも癒やされました。今、パワースポットが人気ですが、その人が癒やされるなと思った所が、その人のパワースポットかなと思います。自然の力って威力あるなと思いました。


自然の力に癒やされた私たちは、今日の宿の黒川温泉「黒川荘」に向いました。山の中の鄙びた大人の宿という感じの温泉地で、女性に人気のあるのがうなずけました。旅館に入るのも、鋭角の道で、林の中にあり、ナビがなければ通り過ぎてしまいそうな旅館でした。ネットで普通のお部屋を申し込んでいたのですが、ラッキーなことに同じ料金で、露天風呂付きの離れのお部屋に泊まるようになっていてとっても嬉しかったです。写真にあるように、お部屋の中も田舎の雰囲気の和風でいろいろな所までが凝った造りになっていました。仲居さんの話ですと、オーナーの方がとても趣向に思い入れのある方だそうで、建物や食事にも気を配られているようでした。このような思いが人気の秘密だと思いました。離れと離れの間の建築物もいろいろな趣向を凝らし、きれいな石で飾られていたりと写真に撮りたい所ばかりでした。また、泉質も私の好きな白濁の硫黄温泉で温泉に来たという気分にさせていただきました。お地蔵さんがのんびりした顔でお湯につかりお湯が小さな滝のように流れ、情緒のある露天風呂になっていて、家族風呂でのんびり入ることができました。これも、平日の御蔭かなと思いました。夕食も庵風な食卓で、健康食という感じの味わいのあるものとなりました。夕食後もまた露天風呂に入りのんびり過ごしました。気温も下界に比べると、こころなし涼しい感じがしました。何といっても美味しかったのが、朝食に出たトマトジュース。新鮮で美味しかったこと。仲居さんに聞くと、やはりオーナーのこだわりで熊本のメーカーで特注とのことでした。また薩摩切子のコップが朝日に照らされてきれいでした。

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 とても趣のある「黒川荘」を後に、「やまなみハイウェー」を走り由布院に向いました。今日も頑張るぞー。
昨日は、気づかなかったのですが「やまなみハイウェー」の周りは、阿蘇山が見えたり外輪山に囲まれた素敵な所でした。熊本県大分県の県境の峠に車を止めて、阿蘇山の全景を展望しました。阿蘇山の壮大さがよく分かりました。与謝野鉄幹・晶子夫妻も訪ねたところでした。


峠の近くにある「くじゅう花公園」によりきれいなお花を楽しみました。山の中の空気のきれいなところで、花の大好きな私は、思う存分花の写真をとりました。山とのコントラストも素敵でした。

 
この九重という所は、九州の中の別荘地のような所で、観光施設や住んでいる方々がとても個性があり、緑の草原の中にある牧場には、動物が放牧されていたり、美味しい手作りパン屋さんやしゃれたレストランがあったりとか「田舎と都会が共存している」という感じでした。
 食事をしたお店も女将さんも美人で、骨董品が店内にたくさん並んでいて、中庭に滝が流れていてマイナスイオンの中で食事をしているようでした。

 爽やかな風の中今日の宿の湯布院温泉「夢想園」に向いました。途中、日本で一番大きい吊橋「九重夢大吊橋」に立ち寄りました。見上げるような白いきれいな吊橋でした。車は通れず人だけが渡れる吊橋で、止まっていると風や人の動きで揺れていました。高所恐怖症の人は渡れないかもしれませんね。天気がよく猛暑の中の橋渡りとなりました。橋の周りは山に囲まれ遠くに滝が何本か見えました。絶景の橋を渡りきりました。

 再び車で湯布院に向いました、湯布院は、さすがに女性が多く8割は、女性と言った感じでした。私達の泊まった「夢想園」は、木洩れ陽の中にあるお宿と言った感じでした。お風呂も露天風呂が主で中でも「空海の湯」は、由布岳が真正面に見える大きなお風呂でした。お湯は、透明でとてもやさしいお湯でした。黒川温泉同様、女性のお好みの温泉地なのがよく分かりました。湯布院岳を見ながら、ゆっくりお風呂を楽しみました。露天風呂は数箇所あり、空いていれば、家族風呂のように一人だけでも入れるようになっていました。掛け流しの湯で、湯が豊富なのが分かりました。美人になれそうな気がしました。美味しい夕飯を食べ、星の見える露天風呂に何回か入り休みました。我ながら、お風呂好きなんだなーと思いました。

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次の日は、由布院駅に車を止め、湯布院の町並みを散策しかわいいお店でお土産を買いました。特に「トンボ玉」が素敵でした。大きな猫の店やトトロの店などメルヘンティックな店がいろいろありました。何故か鬼太郎の店までもが・・・。とにかく楽しい店がいっぱいで時間の経つのも忘れそうでした。